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固定資産税評価額の調べ方|課税明細書・縦覧・閲覧・評価証明書の違いと使い分け

オーナー収益革命 編集部

固定資産税評価額の調べ方|課税明細書・縦覧・閲覧・評価証明書の違いと使い分け

固定資産税評価額を確かめる方法を、オーナーの使う場面ごとにまとめます。課税明細書の見方、縦覧・閲覧・評価証明書の違い、相続や売却で必要になるとき、評価額に納得できないときの手続を説明します。

結論

  • 固定資産税評価額は、毎年届く納税通知書に付いている課税明細書の「価格」の欄で確かめるのがいちばん手早い方法です。
  • 手元にないときは、市町村(東京23区は都税事務所)で、固定資産課税台帳の閲覧か、評価証明書の交付を申し込みます。
  • 他の土地や家屋の評価額と比べたいときは、毎年4月1日から始まる縦覧の期間に、縦覧帳簿を見ることができます。

相続の手続、登記、売却の準備。固定資産税評価額は、オーナーがいろいろな場面で求められる数字です。いざ必要になって、どこで分かるのか迷う方は多いと思います。

固定資産税評価額は、市町村が固定資産税をかけるために決める土地や家屋の価格です。調べ方は一つではなく、手元の書類で分かる場合も、役所で申し込む場合もあります。

この記事では、固定資産税評価額の調べ方を、使う場面ごとに説明します。税額の計算の仕組みは「固定資産税の仕組み」で整理しているので、ここでは調べ方に絞ります。

固定資産税評価額とは

意味を一言で

固定資産税評価額とは、市町村が固定資産課税台帳に登録する、土地や家屋の価格のことです。地方税法では、この価格を「適正な時価」と定めています。課税明細書や評価証明書では「価格」や「評価額」と書かれています。

評価額と課税標準額は違う

評価額は、土地や家屋そのものの価格です。課税標準額は、評価額に住宅用地の特例などを当てはめたあとの、税額の計算のもとになる額です。住宅が建っている土地では、評価額より課税標準額の方が低く書かれていることがよくあります。

評価額は3年ごとに見直される

地方税法では、昭和33年度から3年度ごとの年度を基準年度とし、土地と家屋はこの年に評価を見直します(評価替え)。直近の基準年度は令和6年度で、次は令和9年度です。それ以外の年度は、原則として評価額が据え置かれます。

調べ方は4つ

方法分かることだれが使えるか費用
課税明細書自分の土地・家屋の価格、課税標準額など納税者(手元に届く)かからない
固定資産課税台帳の閲覧自分に関係する固定資産の台帳の記載納税義務者、借地人・借家人など市町村による
評価証明書台帳に登録された価格などの証明納税義務者、借地人・借家人など市町村による
縦覧同じ市町村内の他の土地・家屋の価格その市町村の納税者市町村による

ポイント

  • 手元にあれば、課税明細書の「価格」の欄を見る
  • 書類が要る手続には、評価証明書を取る
  • 他の土地と比べたいときは、縦覧の期間に縦覧帳簿を見る
  • 評価額と課税標準額は違う。どちらが求められているかを確かめる

方法1:課税明細書で確かめる

課税明細書とは

課税明細書は、固定資産税の納税通知書と一緒に届く書類です。総務省の資料では、市町村は納期限の10日前までに納税者に送ることになっています。

課税明細書には、土地なら所在・地番・地目・地積・価格・課税標準額・軽減税額、家屋なら所在・家屋番号・種類・構造・床面積・価格・課税標準額・軽減税額が書かれています。このうち「価格」の欄が固定資産税評価額です。

見るときの注意

  • 「価格」と「課税標準額」を取り違えない
  • 何年度の課税明細書かを確かめる。評価額は基準年度で変わることがある
  • 複数の土地や家屋がある場合は、地番や家屋番号で目当ての物件を探す
  • 共有の物件では、代表者の方にだけ届いていることがある

方法2:閲覧と評価証明書を申し込む

固定資産課税台帳の閲覧

地方税法第382条の2では、市町村長は、納税義務者その他の政令で定める者の求めに応じ、固定資産課税台帳のうちその人に関係する部分を閲覧させなければならないとしています。総務省の資料では、借地人や借家人も閲覧できる人に含まれています。

評価証明書の交付

地方税法第382条の3では、政令で定める者の請求があったとき、市町村長は固定資産課税台帳に記載された事項の証明書を交付しなければならないとしています。登記や相続の手続で「評価額が分かる書類」を求められたときは、この評価証明書を取るのが一般的です。

申し込みの流れ

  1. 物件のある市町村の担当窓口を確かめる(東京23区は都税事務所)
  1. 申し込む人に合った書類(本人確認書類、相続人であることが分かる書類、賃貸借契約書など)をそろえる
  1. 窓口、郵送、またはオンラインで申し込む
  1. 手数料を払って、閲覧するか証明書を受け取る

東京都主税局の案内では、23区内の評価証明書の手数料は1件目が400円で、同じ所有者で同じ区内の物件なら2件目以降は1件100円です。手数料や申し込みの方法は市町村によって違うため、物件のある市町村の案内で確かめます。

相続人が申し込む場合は、亡くなった方の除籍謄本などと、相続人であることが分かる戸籍などが求められます。必要な書類は市町村によって違うため、先に確かめてください。

方法3:縦覧で他の土地・家屋と比べる

縦覧とは

縦覧とは、納税者が自分の土地や家屋の価格を、同じ市町村内の他の土地や家屋の価格と比べられるよう、縦覧帳簿を見せる制度です。地方税法第416条では、毎年4月1日から、4月20日またはその年度の最初の納期限の日のいずれか遅い日以後の日までの間、縦覧に供するとしています。

縦覧帳簿には、土地なら所在・地番・地目・地積・価格、家屋なら所在・家屋番号・種類・構造・床面積・価格が書かれています。縦覧できるのは、その市町村にある土地や家屋の固定資産税の納税者です。

縦覧が向く場面

  • 近くの似た土地と比べて、自分の土地の評価額が高すぎないか確かめたい
  • 評価替えの年に評価額が大きく変わり、理由を考えたい

場面ごとの調べ方

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名寄帳は、同じ人が同じ市町村内に持つ固定資産をまとめた帳簿です。相続のとき、亡くなった方がその市町村にどんな土地や家屋を持っていたかを確かめるのに役立ちます。

評価額が変わる場面

評価額は基準年度ごとに見直されますが、それ以外の年度でも変わることがあります。地方税法第349条では、地目の変換、家屋の改築や損壊などの特別の事情がある場合は、据置年度でも、似た土地や家屋の価格に合わせた価格で登録するとしています。

  • 家を改築した、または家が壊れた
  • 畑だった土地を宅地にするなど、地目が変わった
  • 市町村の合併や境界の変更があった

たとえば、相続した空き家の一部を改築して貸し出すと、家屋の評価額が変わることがあります。改築の前に、税金がどう変わりそうかを市町村に聞いておくと、収支の見込みが立てやすくなります。

家を取り壊したのに家屋の課税が続いていたり、使い方を変えたのに地目が前のままだったりすると、評価額と実態がずれます。課税明細書が届いたら、物件ごとに今の状態と合っているかを確かめる習慣をつけておくと安心です。

審査の申出の前に確かめること

  1. 課税明細書の所在・地番・地積・床面積が、登記事項証明書や実際の物件と合っているかを見る
  1. 縦覧の期間に、近くの似た土地や家屋の価格と比べる
  1. 市町村の固定資産税の担当に、評価の考え方を問い合わせる
  1. それでも納得できなければ、期限までに審査の申出を考える

評価額に納得できないとき

地方税法第432条では、固定資産課税台帳に登録された価格に不服がある納税者は、価格を登録した旨の公示の日から、納税通知書の交付を受けた日後3か月を経過する日までの間に、文書で固定資産評価審査委員会に審査の申出ができるとしています。

総務省の資料では、評価替えのない年度は、地目の変更など特別の事情がある場合を除き、審査の申出はできないとされています。また、審査の申出をしても、固定資産税の徴収は止まりません。

よくある失敗

  • 期限を過ぎてから評価額の誤りに気づいた:届いたらすぐ課税明細書を確かめる
  • 家を取り壊したのに家屋の課税が残っていた:取り壊したら市町村に伝える
  • 課税標準額を評価額と思い込んで書類を作った:手続に求められている額を確かめる

宅地の標準的な価格を見る

総務省の資料では、市町村長は固定資産の価格などを決めたら、地域ごとの宅地の標準的な価格(路線価や標準宅地)を書いた書面を、一般の閲覧に供することになっています。こちらは納税者でなくても見られるもので、自分の土地の周りで、おおよそどのくらいの価格づけがされているかをつかむのに役立ちます。

ただし、標準的な価格は個別の土地の評価額そのものではありません。個別の評価額は、課税明細書や評価証明書で確かめます。

用語の言い換え

書類の言葉言い換え
価格固定資産税評価額。台帳に登録された土地や家屋の価格
課税標準額特例などを当てはめたあとの、税額の計算のもとになる額
固定資産課税台帳市町村が土地・家屋などの価格を登録している帳簿
名寄帳同じ人の固定資産を、市町村ごとにまとめた一覧
縦覧帳簿他の土地・家屋の価格と比べるための帳簿

評価証明書を申し込む前のチェックリスト

  • 物件のある市町村と、その窓口を確かめたか
  • 何年度の評価証明書が必要かを、提出先に確かめたか
  • 土地と家屋の両方が必要か、片方だけでよいかを確かめたか
  • 地番や家屋番号を、登記事項証明書などで確かめたか
  • 相続人や借家人として申し込む場合、関係が分かる書類をそろえたか

例:相続した実家の評価額を調べる

Mさんは、地方にある実家を相続しました。課税明細書は亡くなった父あてに届いていたため、手元にありません。Mさんは、父の除籍謄本と自分の戸籍をそろえて市町村に評価証明書を申し込み、あわせて名寄帳で、父がその市町村に持っていた土地をすべて確かめました。相続のはじめにすることは「相続したら最初にやること」で整理しています。

よくある質問

固定資産税評価額は、ネットで調べられますか?
個別の土地や家屋の評価額は、課税明細書や閲覧・評価証明書で確かめます。申し込みをオンラインで受け付ける市町村もあります。
評価証明書はだれでも取れますか?
取れる人は、納税義務者や借地人・借家人、相続人など、その物件に関係する人に限られます。
固定資産税評価額は毎年変わりますか?
土地と家屋は3年ごとの基準年度に見直され、それ以外の年度は原則として据え置かれます。
縦覧はいつでもできますか?
毎年4月1日から、4月20日またはその年度の最初の納期限の日のいずれか遅い日以後の日までの期間です。
課税明細書をなくしたときは?
物件のある市町村で、固定資産課税台帳の閲覧や評価証明書の交付を申し込めば確かめられます。

相談先を探すとき

評価額は、売却や相続の方針を考える出発点になります。空き家の税金が気になる場合は「管理不全空家と固定資産税」もあわせてご覧ください。物件をどう生かすか相談できる会社は、掲載している会社の一覧から探せます。売る・貸すをまとめて聞きたい場合は、一括相談の案内をご覧ください。

まとめ

  • 固定資産税評価額は、課税明細書の「価格」の欄で確かめるのが手早い
  • 書類が要る手続には、市町村で評価証明書を取る
  • 他の土地と比べたいときは、毎年4月1日から始まる縦覧を使う
  • 評価額は3年ごとの基準年度に見直される。直近は令和6年度、次は令和9年度
  • 評価額に不服があれば、納税通知書を受け取って3か月を経過する日までに審査の申出ができる

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