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民泊の180日ルールとは? 日数の数え方と、残りの期間を賃貸で活かす方法

オーナー収益革命 編集部更新 2026年10月22日

民泊の180日ルールとは? 日数の数え方と、残りの期間を賃貸で活かす方法

民泊新法の民泊は、1年に180日までしか人を泊められません。日数の正しい数え方、数えなくてよい場合、超えたときの扱い、残りの期間を1か月以上の賃貸で活かすときの注意点を整理しました。

結論

  • 民泊の180日ルールとは、民泊新法(住宅宿泊事業法)で人を泊められる日数を、1年に180日までとする決まりです。
  • 1年は毎年4月1日の正午から翌年4月1日の正午まで、1日は正午から翌日の正午までで数え、届出住宅ごとに通算します。
  • 残りの期間は、宿泊の前に結んだ1か月以上の賃貸借契約で貸すことができ、その期間は180日に数えません。

民泊新法で営業できるのは、1年に180日までです。言いかえると、1年の半分近くは宿泊に使えません。

「何日目から数えるのか」「同じ日に2組泊めたら2日なのか」。数え方を間違えると、知らないうちに上限を超えてしまうおそれがあります。

この記事では、180日の数え方と、残りの期間を賃貸で活かす方法を、法律と観光庁のガイドラインにそって説明します。

民泊の180日ルールとは

180日ルールとは、民泊新法の民泊で人を泊められる日数の上限です。法律では、住宅宿泊事業を「1年間で180日を超えないもの」と決めています。

上限を超えて泊めたい場合は、旅館業法の許可(簡易宿所など)が必要です。制度ごとの違いは「民泊・旅館業・特区民泊の違い」をご覧ください。

180日の数え方

1年と1日の区切り

  • 1年は、毎年4月1日の正午から、翌年4月1日の正午まで
  • 1日は、正午から翌日の正午まで

1月から12月の暦の1年ではない点に注意しましょう。4月1日の正午を境に、日数がリセットされます。

数え方のルール

こんな場合数え方
同じ日に別のグループが泊まった同じ届出住宅なら1日
1つの届出住宅に複数の棟や住戸があるどれかに泊めれば1日
短い時間だけ泊めた、日付をまたがなかった宿泊料を受けて泊めたなら1日
募集していたが泊まらなかった数えない(実際に泊めた日数で数える)
宿泊者が予約日に来なかった(no-show)自治体が認めれば数えない
宿泊の前に1か月以上の賃貸借契約を結んだ自治体が認めれば数えない

表は、観光庁の住宅宿泊事業法施行要領(ガイドライン)をもとにまとめています。

届出住宅ごとに通算する

日数は、事業者ごとではなく、届出住宅ごとに数えます。持ち主や事業者が変わっても、同じ期間内の日数は合計されます。

中古の家を買って民泊を始めるときは、その年度にすでに何日泊めているかを、届出先の自治体に確かめておきましょう。

条例で、営業できる期間をさらに短くしている自治体があります。180日より少ない上限になることもあるので、必ず確かめてください。

180日を超えたらどうなる?

旅館業法の許可を受けずに180日を超えて泊めると、超えた分は旅館業法違反になります。

2か月ごとの定期報告では、泊めた日数を自治体に報告します。宿泊者名簿も3年間保存するので、日数の記録と名簿が合っているかを確かめておくと安心です。予約サイトの設定や管理業者との連絡で、日数を常に把握できるようにしておきましょう。

ポイント

  • 1年は4月1日正午から。暦の1月始まりではない
  • 同じ日に何組泊めても、同じ届出住宅なら1日
  • 日数は届出住宅ごとに通算。事業者が変わってもリセットされない
  • 超えた分は旅館業法違反になる。日数を常に把握する

残りの期間は「1か月以上の賃貸」で活かせる

1か月以上の賃貸借は日数に数えない

ガイドラインでは、滞在が1か月以上になり、宿泊の契約ではなく賃貸借契約を結んだ場合は、自治体が認めれば180日に数えないとしています。長期の出張者や、期間を決めて部屋を借りたい人が相手として考えられます。

民泊新法の「住宅」の条件には、入居者を募集している家も含まれます。住宅として貸すことと民泊は、もともと両立しやすい考え方です。

賃貸借契約は宿泊の前に結ぶ

宿泊の契約で泊まり始め、結果的に1か月以上になった場合に、後から賃貸借契約に切り替えることは認められません。賃貸借契約は、泊まり始める前に結んでおく必要があります。

短期の賃貸借契約を結ぶときは、書面か電磁的記録で契約書を作ります。

1か月未満の「マンスリー」に注意

ガイドラインが引用している厚生労働省の考え方では、旅館業にあたるかどうかの目安は原則1か月です。これより短い期間のサービスは、基本的に旅館業と判断されます。

名前だけ「マンスリー」でも、実際に数日単位で貸していれば、宿泊の営業とみなされるおそれがあります。賃貸に回す期間は、1か月以上の契約にするのが基本です。

短い賃貸は「定期借家」で確実に終わらせる

普通の賃貸借で1年未満にすると

普通の建物の賃貸借で期間を1年未満にすると、法律上は期間の定めのない契約とみなされます。決めた時期に確実に部屋を返してもらえない可能性があります。

定期借家契約の決まり

短い期間で確実に終わらせたいときは、定期借家契約(定期建物賃貸借)を使います。借地借家法には、次の決まりがあります。

  1. 期間を決め、公正証書などの書面で契約する(電磁的記録でも可)
  2. 契約の前に、契約書とは別の書面を渡して、更新がなく期間満了で終わることを説明する
  3. 期間が1年以上なら、満了の1年前から6か月前までに、終了することを通知する

1年未満の定期借家なら、3の通知は要りません。

2の事前の説明をしなかったときは、「更新がない」という定めは無効になります。入居者の承諾があれば、書面の代わりにメールなどの電磁的な方法で渡すこともできます。

契約書は、国土交通省が公表している「定期賃貸住宅標準契約書」のひな形を土台にすると、必要な項目の漏れを防ぎやすくなります。

床面積200㎡未満の住まいでは、入居者は転勤や療養などやむを得ない事情があれば、解約を申し入れてから1か月で契約を終えられます。短い契約でも、この点は前提にしておきましょう。

民泊と賃貸を組み合わせるときの注意

標識は賃貸中も掲げたまま

ガイドラインでは、入居者を募集している家で民泊をする場合、入居者が決まって賃貸で使っている間も、標識を掲げ続けることが求められています。

借りた家を転貸するときは別の決まりも

ガイドラインでは、人に貸す事業のために持ち主から家を借りる契約を結ぶ場合、賃貸住宅管理業法の「特定転貸事業者」に当たると注意しています。持ち主への書面の交付と説明など、別の義務が生じます。

年間の予定表を先に作る

賃貸で貸している間は、民泊の予約は受けられません。観光の多い季節は民泊、それ以外は1か月以上の賃貸、のように年間の予定表を先に作ると、予約の重なりを防げます。

予定表には、民泊で泊めた日数の累計も書き込んでおきましょう。年度の終わりが近づいたときに、あと何日泊められるかがすぐに分かります。

組み合わせ方の例

  • 観光の多い季節は民泊、それ以外は1〜数か月の定期借家
  • 出張の需要が強い地域は、法人向けの中期の賃貸を中心にする
  • 建物を改修して、日数の上限がない簡易宿所への切り替えを考える

どの形が合うかは、地域の需要や建物によって違います。民泊と賃貸の両方に慣れた会社に相談すると、予定の組み方まで提案を受けやすくなります。

180日の使い方を場面で考える

たとえば、観光地に一戸建てを持つFさんの場合

Fさんの家は、季節によって旅行者の数が大きく変わる地域にあります。旅行者が多い時期に民泊の日数を集め、少ない時期は1か月以上の賃貸に回す形が考えられます。

この場合は、賃貸の入居者が出ていく時期と、民泊の予約を受け始める時期が重ならないように、定期借家の期間を決めておきます。

たとえば、年度の途中で民泊用の家を買ったGさんの場合

Gさんは、前の持ち主が民泊をしていた家を、年度の途中で買いました。日数は届出住宅ごとに通算するので、その年度に残っている日数は180日より少ないかもしれません。

買う前に、前の持ち主からその年度の宿泊の実績を聞き、届出先の自治体にも確かめておくと安心です。

180日ルールでよくある失敗

1月から数えてしまう

暦の1年で数えると、4月をまたいだときに日数を数え間違えます。予定表は、4月1日の正午を区切りにして作りましょう。

複数の予約サイトの日数を合わせていない

いくつかの予約サイトで受け付けると、合計の日数が見えにくくなります。泊めた日を1か所にまとめて記録し、管理業者とも同じ記録を見られるようにします。

賃貸借契約を後から結ぶ

宿泊で泊まり始めた人と、後から賃貸借契約を結んでも、日数を数えない扱いにはなりません。1か月以上貸す相手とは、泊まり始める前に契約を結びます。

日数を管理するチェックリスト

  • 予定表を4月1日の正午を区切りにして作ったか
  • 条例で、180日より短い上限になっていないか確かめたか
  • 泊めた日数の累計を、1か所で記録しているか
  • 賃貸に回す期間は、1か月以上の契約にしているか
  • 定期借家の事前説明の書面を用意したか
  • 賃貸中も標識を掲げたままにしているか

賃貸に回す期間の相手の探し方

賃貸に回す期間は、短い期間だけ住まいが必要な人が相手になります。転勤や長期の出張、家の建て替えの間の仮住まいなどが考えられます。

会社が社員のために部屋を借りる場合は、社宅を扱う会社を通して話が来ることもあります。募集のときは、定期借家で期間が決まっていることを、最初にはっきり伝えておきましょう。

180日ルールで出てくる言葉の言い換え

  • 届出住宅:民泊新法で届け出た住宅。日数はこの単位で数える
  • no-show(ノーショー):予約した宿泊者が、連絡なく来なかったこと
  • 賃貸借契約:家を貸して家賃を受け取る契約。宿泊の契約とは別のもの
  • 定期借家契約:更新がなく、決めた期間が終われば契約が終わる貸し方
  • 旅館業:宿泊料を受けて人を泊める営業。180日を超えて泊めるなら、この許可が必要

よくある質問

民泊の180日はいつからいつまでですか?
毎年4月1日の正午から翌年4月1日の正午までの1年で数えます。
同じ日に2組泊めたら2日になりますか?
同じ届出住宅なら1日です。日数は宿泊者の数ではなく、泊めた日で数えます。
180日を超えたらどうなりますか?
旅館業法の許可がなければ、超えた分は旅館業法違反になります。
残りの期間をマンスリーで貸してもよいですか?
宿泊の前に結んだ1か月以上の賃貸借契約なら、自治体が認めれば180日に数えません。1か月未満の貸し方は、宿泊の営業とみなされるおそれがあります。
宿泊料を受け取らずに知人を泊めた日も数えますか?
日数は、宿泊料を受けて届出住宅に実際に人を泊めた日で数えます。
物件を買った場合、前の持ち主の日数は引き継がれますか?
日数は届出住宅ごとに数え、事業者が変わっても同じ期間内は通算します。届出先の自治体に実績を確かめましょう。

民泊と賃貸の両方を相談する

民泊を扱う会社は民泊の不動産会社一覧、法人向けの借り上げ社宅を扱う会社は社宅管理の会社一覧で探せます。社宅の仕組みは「社宅管理会社(社宅代行)とは?」で解説しています。

まとめ

  • 民泊新法の上限は、4月1日正午からの1年で180日。届出住宅ごとに通算する
  • 同じ日に何組泊めても1日。実際に泊めた日で数える
  • 超えた分は、旅館業法の許可がなければ違反になる
  • 宿泊の前に結んだ1か月以上の賃貸借は、自治体が認めれば日数に数えない
  • 短い賃貸は、事前説明の書面をそろえた定期借家契約で行う

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