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空き家の買取業者とは?業者買取が向く空き家と、頼む前に確かめる7つの点

オーナー収益革命 編集部

空き家の買取業者とは?業者買取が向く空き家と、頼む前に確かめる7つの点

古い空き家は、一般の買い手より不動産会社に直接買い取ってもらう方が早く片付くことがあります。業者買取が向く空き家の条件と、会社の確かめ方、契約前に見ておきたい点を整理します。

結論

  • 空き家の買取業者とは、空き家を自ら買い主として買い取る不動産会社のことです。買い手を探す期間がなく、条件が合えば早く手放せます。
  • 業者買取が向くのは、古くて直す費用が読めない、荷物が残っている、遠方で管理に通えない、といった空き家です。
  • 頼む前に、宅地建物取引業の免許、買取価格の根拠、残った荷物の扱い、売ったあとの責任の範囲を確かめます。

「実家が空き家になって数年。荷物もそのままで、だれに相談すればいいか分からない」。「買い手が付くとは思えない古い家だけれど、早く手放したい」。空き家を持つ方から、よくこうした声を聞きます。

こうした空き家では、一般の買い手を探すより、不動産会社に直接買い取ってもらう方が早く片付くことがあります。ただ、買取の会社は数が多く、どこに頼めばよいか迷うところです。

この記事では、空き家の業者買取が向く場面と向かない場面、会社の確かめ方、契約前に見ておきたい点を順にお伝えします。買取の一般的な手順は「買取の流れ」で紹介しています。

空き家の買取業者とは

業者買取の意味

業者買取とは、不動産会社が自ら買い主となって、物件を買い取る売り方です。仲介のように一般の買い手を探さないため、価格と引き渡しの時期が決まれば、そのまま契約に進めます。

空き家の場合、会社は買い取ったあとに直して貸したり、壊して土地として売り直したりします。そのための費用を見込むので、買取価格は仲介で売れる見込みより低くなるのが一般的です。

言葉の言い換え

  • 業者買取:不動産会社が買い主になる売り方
  • 仲介:不動産会社が買い手を探し、売主と買主の間をつなぐ売り方
  • 残置物(ざんちぶつ):家の中に残った家具や荷物
  • 現況渡し:今の状態のまま、片付けや修理をせずに引き渡すこと
  • 免責特約:売ったあとの不具合について、売主が責任を負わないと決める約束

業者買取が向く空き家・向かない空き家

向く空き家

  • 築年数が古く、雨漏りや傷みがあり、直す費用が読めない
  • 家の中に荷物が多く残り、片付けに通う時間がない
  • 遠方に住んでいて、内見の立ち会いや草木の手入れが難しい
  • 相続人どうしで「早く分けたい」と話がまとまっている
  • 道が狭いなど条件が厳しく、一般の買い手が付きにくい

向かない空き家

  • 立地がよく、急がずに仲介で売れば高く売れそうな空き家
  • 少し手を入れれば住める状態で、買い手の層が広い空き家
  • 貸して家賃を得る道も考えられる空き家

貸す道も比べたい方は「実家は売るか貸すか」、活用の方法は「空き家の活用方法」もあわせてご覧ください。

仲介との比較

比べる点業者買取仲介
買い主不動産会社一般の個人や会社
価格仲介の見込みより低くなるのが一般的相場に近い価格をねらえる
売れるまでの期間条件が合えば早い買い手が見つかるまで分からない
荷物・修理そのままでよい条件にできることがある片付けや手入れを求められやすい
内見の対応ほとんど要らない買い手候補ごとに要る
売ったあとの責任責任を負わない特約にすることが多い契約で範囲を決める

頼む前に確かめる7つの点

1. 宅地建物取引業の免許

不動産の売買を仕事として行うには、国土交通大臣または都道府県知事の免許が要ります(宅地建物取引業法3条)。免許の有効期間は5年です。

会社の免許番号は、国土交通省の「建設業者・宅地建物取引業者等企業情報検索システム」で調べられます。名刺や広告に免許番号が書かれているかも見ておきましょう。

2. 買取価格の根拠

価格だけでなく、「直す費用をいくらと見たか」「壊す前提か、使う前提か」を聞きます。根拠を説明してもらえると、ほかの会社と比べやすくなります。

3. 残った荷物の扱い

荷物をそのまま引き取ってもらえるのか、売主が片付けるのかで、手間と費用が変わります。引き取る場合は、価格に片付けの費用が含まれているかを確かめます。

4. 売ったあとの責任の範囲

個人が売主の場合、売ったあとの不具合について責任を負わない特約を結ぶことができます。ただし、売主が知りながら告げなかった事実については、責任を免れません(民法572条)。知っている不具合は、書面で伝えておきましょう。

5. 名義と売る人の同意

相続した空き家は、相続登記を済ませて売る人の名義にしておく必要があります。相続人が複数で共有している場合は、全員の同意が要ります。共有の整理は「共有名義の不動産を解消する方法」で紹介しています。

6. 引き渡しの時期と代金の受け取り方

契約から引き渡しまでの期間、手付金の有無、残りの代金を受け取る日を確かめます。急ぐ理由がある場合は、最初に伝えておきましょう。

7. 仲介の見込みとの差

1社だけで決めず、仲介で売った場合の見込みも聞いておきます。手取りの差と、かかる時間・手間の差を並べてから判断します。

ポイント

  • 免許番号は国土交通省の検索システムで調べられる
  • 価格は「直す費用」と「壊すか使うか」の前提とセットで聞く
  • 荷物・責任の範囲・引き渡しの時期は、契約書に書いてもらう
  • 1社で決めず、仲介の見込みと手取りで比べる

業者に相談する前にそろえる書類と情報

そろえておくもの

  • 登記簿の写し(登記事項証明書)と、土地の図面
  • 固定資産税の納税通知書(評価額と税額が分かる)
  • 建てた年が分かる書類(確認済証や登記の記録)
  • 家の中と外の写真、分かっている不具合のメモ
  • 相続人の一覧と、売ることへの同意の状況

書類がそろっていると、会社は現地を見る前に条件を読みやすくなります。複数の会社に同じ情報を渡せば、出てくる価格や条件を同じ物差しで比べられます。

見積もりを比べるときの物差し

買取の条件は、価格だけでは比べられません。次の表のように、手取りに効く項目を横に並べて見ると、違いが分かりやすくなります。

比べる項目確かめること
買取価格直す費用・壊す費用をどう見込んだか
荷物の扱い引き取るか、売主が片付けるか
売主の責任責任を負わない特約になっているか
引き渡しの時期契約から何日後か、調整できるか
売主の費用登記・測量・解体などで売主が払うものはあるか

判断の分かれ道

  • 価格の差より、片付けや修理の手間を減らしたい気持ちが強いなら、業者買取
  • 時間に余裕があり、手取りを少しでも増やしたいなら、仲介をまず試す
  • 仲介で売り出して決まらなければ買取に切り替える、という順番もある

空き家を業者に売るときの税金

相続した空き家の3,000万円控除

相続した空き家を売った場合、要件に合えば譲渡所得から最高3,000万円を差し引けます。国税庁によると、昭和56年5月31日以前に建てられた家であること、相続の時から売る時まで貸したり住んだりしていないことなどが条件です。

この特例は、買い主が親子や夫婦など「特別の関係がある人」でなければ、不動産会社に売った場合でも検討できます。令和6年1月1日以後の譲渡では、売った年の翌年2月15日までに取り壊しなどが行われた場合も対象になりました。くわしくは「空き家の3,000万円特別控除」をご覧ください。

低い価格で売る土地の100万円控除

国税庁によると、都市計画区域内にある使われていない土地など(低未利用土地等)を、令和2年7月1日から令和10年12月31日までに一定の価格以下で売った場合、譲渡所得から100万円を差し引ける特例があります。

価格の上限は、建物の代金を含めて500万円以下、市街化区域などでは800万円以下です。売った年の1月1日に所有期間が5年を超えていることなども条件です。

2つの特例は、ほかの特例との重ね方や、市区町村が出す確認の書類など細かい条件があります。売る前に税務署か税理士に確かめましょう。

場面の例と、よくある失敗

場面の例

たとえば、地方にある築45年の実家を相続したCさん。家の中には荷物が多く残り、Cさんは遠方に住んでいて、片付けに通う時間が取れません。

Cさんは、仲介の会社と買取の会社の両方に相談しました。仲介の見込み価格は高かったものの、片付けと修理が前提でした。買取の会社は荷物ごと引き取る条件を示しました。

Cさんは、片付けの費用と通う交通費、売れるまでの固定資産税を足して比べ、手取りの差が小さいことを確かめてから、買取を選びました。

一方、駅から歩ける場所に空き家を持つEさんは、買取の価格と仲介の見込みに大きな差があると分かりました。Eさんは急ぐ理由が無かったため、まず仲介で売り出し、一定の期間で決まらなければ買取に切り替える、と会社と決めてから動きました。

同じ空き家でも、急ぐかどうか、手間をどこまでかけられるかで、選ぶ道は変わります。価格の高さだけでなく、自分の事情に合うかで決めるのが、あとで悔やまないこつです。

よくある失敗

  • 1社の価格だけで決めて、あとで仲介の見込みとの差の大きさに気づいた
  • 「荷物はそのままでよい」と口頭で聞いたが、契約書に書かれていなかった
  • 相続登記が済んでおらず、契約の日程が延びた
  • 共有者の1人が売却に反対し、話が止まった

頼む前のチェックリスト

  • 相続登記を済ませ、名義が売る人になっている
  • 共有者全員が売ることに同意している
  • 免許番号を検索システムで確かめた
  • 買取価格の根拠を説明してもらった
  • 荷物・責任の範囲・引き渡しの時期を書面で確かめた
  • 仲介の見込みと手取りで比べた

放っておくと、管理の手間や税金の心配も増えます。「管理不全空家と固定資産税」もあわせて確かめておきましょう。

よくある質問

空き家の買取業者に頼むと、仲介手数料はかかりますか?
不動産会社が直接買い主になる場合、仲介ではないため仲介手数料はかからないのが一般的です。別の会社が間に入る場合は、手数料がかかるか確かめましょう。
荷物が残ったままの空き家でも買い取ってもらえますか?
荷物ごと引き取る条件を示す会社もあります。価格に片付けの費用が含まれているかと、その条件が契約書に書かれているかを確かめます。
空き家の買取価格は、仲介より安くなりますか?
会社が直す費用や売り直す費用を見込むため、低くなるのが一般的です。差の大きさは物件によって違うので、仲介の見込みと並べて比べます。
買取業者が信頼できるかは、どう確かめますか?
宅地建物取引業の免許番号を、国土交通省の検索システムで調べられます。価格の根拠や契約の条件を書面で説明してもらえるかも判断の材料です。
相続登記が済んでいない空き家でも売れますか?
売る前に相続登記を済ませ、売る人の名義にする必要があります。相続登記は義務になっているので、早めに進めましょう。

空き家の売却の相談先

業者買取と仲介のどちらがよいかは、複数の会社の話を聞いて決めるのが確かです。会社は売買の会社一覧から比べられます。会社の選び方は売却の会社の選び方、相続登記は相続登記の義務化、地域の買い手を探す方法は空き家バンクで紹介しています。まとめて聞きたい方は、一括相談をご利用いただけます。

まとめ

  • 空き家の買取業者は、自ら買い主となる不動産会社で、条件が合えば早く手放せます
  • 古くて直す費用が読めない、荷物が多い、遠方で通えない空き家に向いています
  • 頼む前に、免許・価格の根拠・荷物・責任の範囲・名義・時期・仲介との差を確かめます
  • 相続した空き家は、3,000万円控除などの特例が使えるかも確かめます
  • 約束したことは、口頭ではなく契約書に書いてもらいます

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