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実家は売るか貸すか?迷ったときに比べる5つのポイントと判断の順番

オーナー収益革命 編集部更新 2026年10月22日

実家は売るか貸すか?迷ったときに比べる5つのポイントと判断の順番

相続した実家や住まなくなった家は、売れば一度にお金になり、貸せば毎月の収入になります。どちらが向いているかを5つの視点で比べ、家族で決めるときの判断の順番を整理します。

結論

  • 実家を売るか貸すかは、また住む予定、借り手がつく場所か、貸すまでの費用、手間、税金の5つで決まります。
  • また住む可能性があるなら、期間を決めて貸す定期借家が向いています。
  • 使う予定がなく、税の特例が使える家なら、先に売ることを考える価値があります。
  • 1社だけでなく、売った場合と貸した場合の見積もりを同時に比べるのが近道です。

親が亡くなったあとの実家や、住み替えで空いた家。持ち続けるか手放すかで、迷う方は多いはずです。

「思い出のある家を手放したくない」「でも、固定資産税や管理の手間が負担」。どちらの気持ちも自然なものです。

どちらが正しいということはありません。家の条件とご家族の事情で、向き不向きが決まります。この記事では、判断に使える5つのポイントを順に見ていきます。

実家を売るか貸すかの違い

売るとは、貸すとは

売るとは、家と土地の持ち主を替えて、代金を一度に受け取ることです。貸すとは、持ち主のまま人に住んでもらい、家賃を毎月受け取ることです。

主な選び方の比較

選び方お金の入り方手間家は戻るか
売る一度にまとめて入る売れるまでの手続きだけ戻らない
貸す(管理を任せる)毎月の家賃から手数料を引いた額少ない契約が終われば戻る
貸す(自分で管理)毎月の家賃多い契約が終われば戻る
借り上げ(サブリース)毎月一定の賃料(家賃より低め)少ない契約の条件による
シェアハウスや民泊に変える運営しだいで変わる任せ方による戻せる

それぞれの収入や費用は、地域や物件によって大きく違います。数字は、会社に見積もりを取って比べましょう。

表のとおり、「売る」と「貸す」の間にも、借り上げや転用といった選び方があります。二択で考えず、いくつかを並べて比べると、家族の事情に合う方法が見つかりやすくなります。

実家を売るか貸すか、5つのポイント

ポイント1:また住む可能性はあるか

将来、自分や子どもが住むかもしれないなら、売ると取り戻せません。期間を決めて貸す「定期借家契約」なら、期間が終われば家が戻ります。

定期借家契約とは、契約の期間が終わると更新されずに終わる賃貸の契約です。期間を自分で決められるので、戻る時期が見えている方に向いています。

ポイント2:借り手がつく場所か

駅からの距離や周りの家賃の水準で、貸したときの収入は大きく変わります。まずは、貸した場合にどのくらいで借り手がつきそうかを、不動産会社に聞いてみましょう。

聞くときは、家の写真や間取りが分かる資料を用意すると、見込みが具体的になります。複数の会社に聞くと、見方の違いも分かります。

借り手がつきにくい場所でも、あきらめる必要はありません。シェアハウスや家具付きの賃貸、民泊など、普通の賃貸以外なら需要がある場合もあります。

部屋数の多い古い一戸建ては、家族向けには借り手がつきにくいことがあります。一方で、部屋ごとに貸すシェアハウスなら、使い道が広がることもあります。

ポイント3:貸すまでにいくらかかるか

古い家は、貸す前に修繕が必要なことがあります。水回りや屋根、外壁などです。

修繕費を何年分の家賃で取り戻せるかを、必ず計算しておきましょう。費用をかけずに、そのままの状態で借り上げる会社もあります。

修繕費や家賃の見込みは、会社や物件によって違います。複数の会社から見積もりを取って比べてください。

ポイント4:手間をかけられるか

貸すと、入居者の募集、家賃の管理、設備が壊れたときの対応が続きます。遠方に住んでいる方には、大きな負担になりがちです。

  • 管理会社に任せる:手数料はかかるが、手間はほとんどかからない
  • 借り上げ(サブリース):空室でも毎月一定の賃料を受け取れる。ただし賃料は通常の家賃より低めで、見直しの条件もある
  • 自分で管理する:手数料はかからないが、時間と手間がかかる

ポイント5:税金はどうなるか

売って利益が出ると、譲渡所得に税金がかかります。親が一人で住んでいた古い家なら、条件しだいで「空き家の3,000万円特別控除」が使える場合があります。

この特例は、相続のあとに一度でも貸すと使えません。貸すか迷っているなら、先に特例が使えるかを確かめましょう。

家賃の収入には所得税がかかります。一方で、修繕費や管理の費用などは経費として差し引けます。

どちらが手元に多く残るかは、税理士に試算してもらうと確かです。

判断の順番

迷ったときは、次の順番で考えると整理しやすくなります。

  1. 名義を確かめる。相続した家なら、相続登記を済ませる(売るにも相続登記が必要です)
  1. また住む予定があるかを、家族で話し合う
  1. 空き家の3,000万円特別控除が使える家かを確かめる
  1. 売った場合の価格と、貸した場合の家賃・借り上げ賃料を同時に見積もる
  1. 修繕費・手数料・税金を差し引いて、手元に残る額で比べる

売る方向が向いている場合

  • だれも住む予定がなく、管理に通うのも難しい
  • 空き家の3,000万円特別控除が使える家で、期限が近い
  • 建物の傷みが大きく、貸すには大きな修繕が要る
  • 相続人が複数いて、お金で分けたほうが話がまとまりやすい

貸す方向が向いている場合

  • いずれ自分や子どもが住むかもしれない
  • 駅に近いなど、借り手がつきやすい場所にある
  • 大きな修繕をしなくても貸せる状態である
  • 毎月の収入で、固定資産税や修繕費をまかないたい

どちらにも当てはまるときは、シェアハウスや借り上げなど、間の選び方も含めて比べてみましょう。

自分の実家に当てはめる例

たとえば、Aさんは親が一人で住んでいた昭和の一戸建てを相続しました。だれも住む予定がなく、遠方で通えません。この場合は、空き家の特例が使えるかを確かめたうえで、売る方向から考えるのが自然です。

Bさんは、駅に近いマンションの一室を相続しました。いずれ子どもが住むかもしれません。この場合は、期間を決めて貸す定期借家が候補になります。

Cさんの実家は部屋数の多い古い家で、家族向けには借り手がつきにくそうです。この場合は、売るだけでなく、シェアハウスや借り上げの見積もりも並べてみる価値があります。

ポイント

  • また住む予定があるなら、定期借家で貸すと家が戻る
  • 3,000万円特別控除は、貸すと使えなくなる
  • 修繕費を何年で取り戻せるかを計算する
  • 売る・貸す・借り上げの見積もりを同時に取る

空き家のまま放置すると、管理不全空家として固定資産税の軽減が外れることがあります。決めるまでの間も、見回りは続けましょう。

家族で話し合うときのポイント

相続した実家は、きょうだいなど複数の相続人で受け継ぐことがあります。売るか貸すかで、意見が分かれることも少なくありません。

話し合う前にそろえたい情報

  • 売った場合のおおよその価格
  • 貸した場合の家賃の見込みと、修繕にかかる費用
  • 毎年の固定資産税と、見回りや管理にかかる費用
  • 使えそうな税の特例と、その期限

数字がそろうと、「思い出があるから残したい」という気持ちと、「負担を減らしたい」という気持ちを、同じ土台で話し合えます。

借り上げ(サブリース)を考えるときの注意

借り上げは、空室の心配が少なく、手間もかかりにくい方法です。一方で、契約の内容しだいで、思っていた収入にならないこともあります。契約の前に、次の点を読んでおきましょう。

  • 賃料が見直される時期と、見直しの条件
  • 契約を途中でやめるときの条件
  • 修繕の費用を、どちらがどこまで負担するか

分からない点は、署名の前に会社に質問し、答えを書面で受け取ると安心です。詳しくは「サブリースの注意点」で紹介しています。

共有のまま貸すときの注意

複数の相続人で共有したまま貸すと、修繕や契約の更新のたびに、全員の意見をそろえる必要が出てきます。だれが窓口になるか、家賃をどう分けるかを先に決めておきましょう。

決めるまでの期限を区切る

話し合いが長引くと、その間も固定資産税や見回りの負担が続きます。税の特例には売る期限があるものもあります。「いつまでに決めるか」を、最初に家族で決めておくと進めやすくなります。

比べるなら、両方の見積もりを取る

1社だけに聞くと、その会社の得意な方法だけを勧められがちです。売る会社は売る方法を、貸す会社は貸す方法を勧めるのは自然なことです。

売った場合の価格と、貸した場合の家賃や借り上げ賃料を、同じ時期に見比べるのがいちばんの近道です。売却・賃貸・借り上げの会社にまとめて相談すると、選択肢を公平に比べられます。

売るか貸すかでよくある失敗と避け方

とりあえず貸して、特例を使えなくなる

「決めるまでの間だけ」と貸したあとで売ると、空き家の3,000万円特別控除は使えません。貸す前に、売った場合の税金がどう変わるかを確かめておきましょう。

戻るつもりなのに、普通の賃貸で貸す

普通の賃貸借契約は、更新されるのが前提です。持ち主の都合だけでは、契約を終わらせにくい場合があります。また住む予定があるなら、定期借家で貸すかを先に決めておきましょう。

修繕に費用をかけすぎる

貸すために大きく直したのに、思ったほどの家賃で借り手がつかないことがあります。修繕の前に、直したあとの家賃の見込みを会社に聞き、何年で取り戻せるかを確かめましょう。

相談・契約の前のチェックリスト

  • 相続登記を済ませ、名義が整っているか
  • 家族で、また住む予定の有無を話し合ったか
  • 空き家の3,000万円特別控除が使えるかを確かめたか
  • 売る・貸す・借り上げの見積もりを、同じ時期に取ったか
  • 借り上げの場合、賃料の見直しや解約の条件を読んだか
  • 修繕費・手数料・税金を引いた、手元に残る額で比べたか

よくある質問

相続した実家は、売るのと貸すのとどちらが得?
家の場所や状態、税の特例が使えるかで変わります。売った場合と貸した場合の見積もりを比べて判断します。
貸したあとに売ることはできる?
できます。ただし、空き家の3,000万円特別控除は、相続のあとに貸すと使えなくなります。
古くて借り手がつかない家はどうする?
借り上げの会社に相談するほか、シェアハウスや民泊などへの転用、売却も選べます。
いずれ住むかもしれない場合は?
期間を決めて貸す定期借家契約なら、期間が終われば家が戻ります。
相続登記をしていなくても売れる?
売るには相続登記が必要です。相続登記は2024年4月から義務にもなっています。
貸している間の固定資産税はだれが払う?
持ち主が払います。家賃の収入から払う形になるので、手元に残る額を計算するときに含めておきましょう。

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活用の方法を広く比べたい方は「空き家の活用方法を比べる」、売る流れは「相続した実家を売るときの流れと税金」、借り上げは「サブリースの注意点」をご覧ください。相談先は会社一覧から探せます。売る・貸すをまとめて比べるなら、一括相談が便利です。

まとめ

  • 判断のポイントは、また住む予定・借り手がつく場所か・貸すまでの費用・手間・税金の5つ
  • また住む可能性があるなら、定期借家で貸すと家が戻る
  • 空き家の3,000万円特別控除は、相続のあとに貸すと使えなくなる
  • 売るにも貸すにも、まず相続登記で名義を整える
  • 売る・貸す・借り上げの見積もりを同時に取り、手元に残る額で比べる

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