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賃貸住宅管理業法とは? オーナーが知りたい登録制度とサブリース規制の要点

オーナー収益革命 編集部

賃貸住宅管理業法とは? オーナーが知りたい登録制度とサブリース規制の要点

賃貸住宅管理業法は、管理会社の登録制度とサブリースの規制を定めた法律です。オーナーにとって何が変わったのか、契約の前後に確かめたいことを、条文に沿って分かりやすく整理しました。

結論

  • 賃貸住宅管理業法とは、正式名を「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」といい、管理会社の登録制度とサブリースの規制を定めた法律です。
  • 管理する戸数が200戸以上の管理会社は、国土交通大臣の登録が必要です。登録した会社には、契約前の書面での説明、家賃などのお金の分別管理、オーナーへの定期報告などが義務づけられています。
  • サブリースについては、誇大な広告や不当な勧誘が禁止され、契約前に書面を渡して説明することが義務づけられています。

管理会社に物件を任せていても、毎月どんな仕事をしてくれているのか、よく分からない。家賃がきちんと分けて管理されているのか、少し不安がある。そんな声は少なくありません。

サブリースについても、「家賃保証」と聞いて契約したのに、後から賃料の減額を求められたというトラブルが社会問題になりました。

こうした問題に対応するためにできたのが、賃貸住宅管理業法です。この記事では、オーナーにとって大事な点にしぼって、法律の中身と、確かめたいことを整理します。

賃貸住宅管理業法とは

賃貸住宅管理業法とは、賃貸住宅の管理を仕事として行う会社に登録の制度を設け、あわせてサブリースの契約を適正にするための決まりを定めた法律です。令和2年法律第60号として、2020年6月19日に公布されました。

施行は2段階

決まり施行日主な中身
サブリースに関する決まり2020年12月15日誇大広告・不当勧誘の禁止、契約前後の書面
管理会社の登録制度2021年6月15日登録、業務管理者、重要事項説明、分別管理、定期報告

対象になる「管理業務」

この法律でいう管理業務は、オーナーから任されて行う、建物の維持保全(点検・清掃・修繕の手配など)が中心です。維持保全とあわせて家賃などのお金を管理する場合も含みます。家賃の集金だけを行う場合は、対象になりません。

法律ができた背景

法律の第1条は、賃貸住宅が暮らしの基盤として大切さを増していることを踏まえ、入居者の居住の安定と、賃貸の事業の公正で円滑な実施を図ることを目的に掲げています。

そのための手段が、管理会社の登録制度と、サブリースの契約を適正にする決まりの2つです。国土交通省は、サブリースの広告で使われる「家賃保証」などの言葉が誤解を生みやすいとして、ガイドラインで表示のしかたまで定めています。

オーナーにとっては、管理を任せる相手と、借上げの契約を見極めるための物差しができた、と考えると分かりやすいでしょう。

ただし、法律が守ってくれるのは、手続きの最低限の部分です。管理の質や提案の中身までは決めていないため、会社を比べて選ぶことは今も欠かせません。

管理会社の登録制度

200戸以上は登録が必要

賃貸住宅の管理を仕事として行う会社は、国土交通大臣の登録を受けなければなりません。ただし、管理する戸数が200戸未満の会社は、登録を受けなくても営業できます。登録は5年ごとに更新が必要です。

200戸未満の会社でも、任意で登録を受けることができます。登録を受けた会社には、規模にかかわらず同じ義務がかかります。

登録の有無の調べ方

登録を受けた会社は、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で調べられます。契約の前に確かめておくと安心です。

たとえば、地元の小さな会社に任せている場合

たとえば、地元の小さな不動産会社に長く管理を任せているFさん。調べてみると、その会社は登録を受けていませんでした。管理する戸数が200戸未満で、登録の義務がない会社だったのです。

登録がないこと自体は、法律に反するわけではありません。Fさんは、登録した会社に求められる説明や報告と同じ中身を、書面で出してもらえるかを担当者に聞いてみました。報告の形を決め直したことで、毎月の管理の様子が分かるようになりました。

登録の有無は、会社を見る手がかりの一つです。登録がない会社でも、契約の中身と報告の方法を書面で確かめれば、任せる範囲をはっきりさせられます。

登録した管理会社の主な義務

登録した管理会社には、オーナーを守るための義務がいくつもあります。

  • 業務管理者の配置:営業所や事務所ごとに、1人以上の業務管理者を置く
  • 契約前の重要事項説明:管理の契約を結ぶまでに、契約の中身を書いた書面を渡して説明する
  • 契約時の書面の交付:契約を結んだら、管理の対象や方法などを書いた書面を遅滞なく渡す
  • お金の分別管理:預かった家賃・敷金・共益費などを、自社のお金やほかの契約のお金と分けて管理する
  • 定期報告:管理の状況を、定期的にオーナーに報告する
  • 秘密の保持:仕事で知った秘密を、正当な理由なく漏らさない

定期報告は1年を超えない期間ごと

施行規則では、定期報告は、契約を結んだ日から1年を超えない期間ごとと、契約期間が終わったあと遅滞なく行うと定められています。報告書には、報告の対象期間、管理業務の実施状況、入居者からの苦情の発生状況と対応状況を書きます。

業務管理者とは

業務管理者は、営業所や事務所で、契約の中身や管理の方法が適切かを管理・監督する人です。管理業務について2年以上の実務経験があることなどが要件になっています。

ポイント

  • 200戸以上の管理会社は国土交通大臣の登録が必要。更新は5年ごと
  • 契約前に書面で説明を受け、契約後も書面を受け取れる
  • 預けた家賃や敷金は、会社のお金と分けて管理される
  • 管理の状況は、1年を超えない期間ごとに報告を受けられる

サブリースの規制

サブリース(借上げ)の決まりは、管理会社の登録の有無や規模にかかわらず、すべてのサブリース会社が対象です。

誇大な広告の禁止

サブリース会社が支払う家賃、維持保全の方法、契約の解除などについて、事実と大きく違う表示や、実際より有利だと誤解させる表示をしてはいけません。国土交通省のガイドラインでは、「家賃保証」などの言葉を使うときは、近くに、家賃の見直しがあることや借地借家法により減額され得ることを表示しなければならないとしています。

不当な勧誘の禁止

勧誘の際や、オーナーが解約しようとするのを妨げるために、判断に影響する大事なことを、わざと伝えなかったり、事実と違うことを伝えたりしてはいけません。

契約前と契約時の書面

サブリース会社は、契約を結ぶまでに書面を渡して説明し、契約を結んだら賃料や契約期間などを書いた書面を渡さなければなりません。ガイドラインでは、契約の条件にかかわらず、借地借家法に基づき家賃が減額され得ることも、契約前に書面で説明する必要があるとしています。

勧誘者も対象

これらの禁止は、サブリース会社に代わって勧誘する「勧誘者」にも及びます。ガイドラインでは、建設や売買の際に勧誘する建設会社や不動産会社、サブリース会社から頼まれて勧誘するオーナーも、勧誘者に当たり得るとしています。

法律の決まりがあっても、契約の中身を確かめるのはオーナー自身です。説明の書面と契約書の中身が違っていないか、署名の前に必ず見比べましょう。くわしくは「サブリースの注意点」をご覧ください。

オーナーが確かめること

管理を任せる前に

  1. 管理会社が登録を受けているかを、国土交通省の検索システムで調べる
  1. 契約前の重要事項説明を受け、書面を受け取る
  1. 管理の範囲、報酬、お金の管理の方法、契約の解除の条件を確かめる
  1. 定期報告の時期と、報告の中身を確かめる

重要事項説明で聞いておきたいこと

契約前の説明は、聞きたいことを確かめる絶好の場です。次の項目を手元に用意して臨むと、聞き漏らしを防げます。

  • 任せる業務の範囲と、範囲に入らない業務は何か
  • 管理の報酬の額と、支払いの時期・方法
  • 預ける家賃や敷金を、どの口座でどう分けて管理するか
  • 業務の一部をほかの会社に任せる(再委託する)ことがあるか
  • 定期報告の時期と、報告書に何が書かれるか
  • 契約の更新と、解除できる場合の条件

管理委託かサブリースかの分かれ道

この法律の決まりは、管理委託とサブリースで中身が違います。どちらの契約を結ぶのかで、確かめる点も変わります。

  • 家賃を入居者から受け取り、管理を任せるなら、管理会社の登録と重要事項説明を確かめる
  • 会社に借り上げてもらい、決まった賃料を受け取るなら、サブリースの書面説明と賃料の見直しの条件を確かめる
  • 提案の中に両方が混ざっているなら、どちらの契約なのかを最初に聞く

任せたあとに

  • 定期報告で、管理の実施状況と苦情への対応が分かるか
  • 預けている敷金や家賃の扱いが、契約どおりか
  • 報告が来ない、内容が薄いと感じたら、まず会社に説明を求める

オーナーがよくつまずく点

一つめは、説明の書面を受け取っただけで、読まずにしまってしまうことです。契約の前に読み、分からない点はその場で聞きましょう。

二つめは、定期報告を受け取っても、中身を確かめないことです。苦情への対応の状況など、気になる点は早めに質問すると、管理の質を保ちやすくなります。

三つめは、管理委託とサブリースの違いを分けずに考えることです。同じ会社でも、どちらの契約かで、受けられる説明や守られる決まりが変わります。

管理の状況に納得できないときは、見直しも選択肢です。乗り換えの手順は「管理会社の変更」で説明しています。

よくある質問

賃貸住宅管理業法でオーナーに義務はある?
この法律の義務は、主に管理会社とサブリース会社に向けたものです。ただし、サブリース会社に頼まれて勧誘をするオーナーは、勧誘者として規制の対象になり得ます。
管理会社が登録しているかはどう調べる?
国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で、賃貸住宅管理業者を検索できます。
200戸未満の管理会社に任せても大丈夫?
200戸未満の会社は登録が義務ではありませんが、任意で登録している会社もあります。登録の有無にかかわらず、契約の中身と報告の方法を書面で確かめましょう。
自分で管理している場合も登録が必要?
登録が必要なのは、オーナーから任されて管理を仕事として行う会社です。自分の物件を自分で管理する場合は、この登録の対象ではありません。
サブリースの賃料が下がらない契約にできる?
借地借家法により、契約の条件にかかわらず減額を求められることがあり、そのことを契約前に説明する決まりです。減額の可能性を前提に、見直しの条件を確かめてください。
定期報告が届かないときはどうする?
まず、契約書で報告の時期と方法を確かめ、会社に報告を求めましょう。求めても改善されないときは、管理会社の見直しも選択肢になります。

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まとめ

  • 賃貸住宅管理業法は、管理会社の登録制度とサブリースの規制を定めた法律
  • サブリースの決まりは2020年12月15日、登録制度は2021年6月15日に施行
  • 200戸以上の管理会社は国土交通大臣の登録が必要で、更新は5年ごと
  • 登録した会社には、重要事項説明・分別管理・定期報告などの義務がある
  • サブリースは誇大広告・不当勧誘が禁止され、契約前に書面で説明を受けられる
  • 契約前に登録の有無を調べ、説明の書面と契約書を見比べる

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